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死別者の恋愛

このところ彼女と頻繁に会って営んでいるためか、「亡くなった奥様が可哀想」というような主旨のコメントも少なからずいただくようになった。

良い機会なので、かなり前に書いたがアップするか否か迷っていたこのエントリーを書き上げ、アップすることにした。




妻が死去して1年、彼女と付き合うきっかけになった彼女宅訪問の前、日頃色々と相談に乗ってもらっていた知り合いの女性から

「今後Brenneckesさんが恋愛をすることは難しいだろう」

と指摘された。



この女性によれば、

「自分では気付いていないかもしれないが、Brenneckesさんは、言わば奥さんの身代わりを探しており、身代わりにされて嬉しい女性はいない」

また、

「常に奥さんと比較されることになるし、奥さんは亡くなっているから、良い想い出しか残らずない。比較される女性は不幸だ」

とも。



こうやって文字にすると、この知り合いの女性がとても冷淡な人間と誤解されるかもしれないので予めお断わりしておくが、実際はまったくの逆で、非常に思いやりがあり、優しい女性で、故に私も相談相手になってもらっていた。


この後、“精神的な寄りかかり先”を失った私はうつ病と診断されるのだが、ちょうど精神的迷走の気配を見せ始めていた頃で、私を心配するあまり発した言葉である。


当時は、再婚はもちろん、女性を好きになることなどあり得ないと思っていたし、自分がどんな精神状態なのかすら把握できなかったので、この言葉に納得しようはずもなかった。


しかし、うつ病を脱し、彼女と何度も会うような関係になってくると、この言葉が気にかかるようになる。

「自分は彼女を妻の身代わりにしようとしているのか?」


私は彼女を尊敬しているので、そんな失礼なことはしたくない。


これが彼女に対する自分の気持に自信が持てなかった理由の一つだった。



彼女との関係がここまで進んだ今、自分の中では彼女を身代わりにしている感覚はまったくない。

妻と彼女は、色白の美人で愛情深いという点を除けば、容姿も性格も趣味も全く異なるからだろう。

自分が「やってしまうのではないか?」と恐れていた“精神的な寄りかかり先”にもしていない。


ただし、身代わりにしていない代わりに、亡き妻への思いも消えていないし、おそらく消えることはないだろう。


これは私だけでなく、彼女も同じだ。



私たちは、相手の心の中に今もパートナーがいることを認め、心の中のパートナーをひっくるめたうえで相手を受け入れている。


これは互いに死別であるが故に、相手の事情もよく理解でき、自然に受け入れられるのだろう。



私と愛しあうようになってから間もない頃、彼女が「不思議と、ご主人や私の妻に対してやましい気持がない。むしろ喜んでもらえているような気がする」と洩らしたことがある。


これも“残された者の勝手な言い分”と取られる向きもあるかもしれないが、彼女も上のように思っていることをここに記しておきたい。



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No title

愛する伴侶との死別・・・いつかは訪れることなんでしょうが、若くしてそれがおこることは不幸以外の何者でもないですよね。
しかしながら、浮気や金銭問題なんかで離婚するほうがずっと身勝手で我が儘。
人は今日よりも明日、少しでも幸せになるべく努力し生きているのだから、Brenneckesさんのこのブログには亡くなった奥様と現在の彼女双方への「愛」を垣間見えます。
文章下手なのでうまく言えませんが、いい関係だと思います~

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Dr.Hさんへ

暖かいコメントありがとうございます。
とても嬉しいです。
変なハナシかもしれませんが、アダルトブログを始めて、夫婦や恋人との関係、愛のあり方には実に様々なカタチがあることを知りました。
中には、自分の理解の及ばない愛のカタチ、男女の関係もありました。
しかし、その方たちに対して「間違っている」と言えるでしょうか?
ブログに表れているのはほんの一部分であり、本当の事情は当事者でないと分からないことでしょう。
そんな方たちを基準にすると、私たちの事情なんて、そんなに複雑なものではありませんよね。
奇しくも、私も彼女もパートナーに先立たれてしまいましたが、様々な偶然が重なったことで結ばれ、現在のような関係になりました。
私は以前から彼女に(というより、誰に対しても)妻のハナシをよくしていますし、彼女も、私と深い関係になってからはご主人のことを話してくれるようになりました。
でも、彼女が妻に対して嫉妬したことはありませんし、私も彼女のご主人に嫉妬したことはありません。
この感情って、当事者になってみないと分からないものなのではないかと思います。

○○さんへ

コメントありがとうございます。
ご主人の話を聴いてあげているんですね。
良かったです。
妻が生きていた頃は「寂しがりやだから絶対に私が先に死ぬ」と常に妻に言っていましたが、残念ながら妻に先立たれてしまいました。
でも、もし先に死んだのが私だったとしたら、残される哀しみは妻が背負うことになります。ですから、これで良かったのかなと思うようにしています。
彼女に出会えたのは本当に幸運でした。

No title

今日、初めて書き込ませていただいています。
先日から こちらを うらやましく拝見しています。
私と彼も、同じ立場の40代です。
私も夫を亡くした当初は、別の人との恋愛なんて
考えられませんでした。
でも、その後の人生を ずっと一人で生きていくってことは、
相当 厳しいものですよね。
夫に対して 申し訳ない気持ちがないといえばウソになります。
でも、彼は 「俺は亡くなったパートナーの分も
幸せにならなきゃいけないと思ってる」と言います。
若い頃の恋愛とは違い、お互い背負っているものもあるので、
思うようにはいきませんが、
つらい思いをしたもの同士、寄り添っていければと
私は 思っています。
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